お盆休み真っ只中を直撃した台風8号。風雨、河川の状況やら駅、空港などの様子を報道するニュース。そこにちょいちょい挟み込まれる夏コミケの映像にこそばゆい思いをしたのはオラだけでしょうか。知る人ぞ知るあの異世界。インタビューを受けた方が口々に「『戦利品』は濡らさないようにしてます!」って答えるの、ああ、その表現はどうよ……
いやぁ、わかるよ。四半世紀前はそっち側にいたもの。これはと思って表紙を開いた薄本が逆CPでショック受けたり、みんなが並んでいるからと後ろについて購入した壁サーの本よりも、すぐ近くにいらしたサークルさんの方が何十倍も面白かったり、爆買いしてくださるお客様に感涙したり、通販の読者の方がスペースを訪ねてきて差し入れくださったり、終了後スタッフと打ち上げしてめっちゃ盛り上がったり……何もかもが皆懐かしい。
年取ると目当ての同人誌買うだけで精いっぱいになるんだよ… pic.twitter.com/LxntNtmbL2
— 阿部川キネコ (@kinekofu) 2022年7月24日
☝征当はトルーパー、恐らく同世代だな。ともかく、この方のツイで「晴海世代」というワードを知りました。いい言葉教えてもらった、これから活用しよう。コミケは無理でも他のイベントには参加されていると見受けられますが、それだけでも尊敬しますわ。サークルはおろか一般でも、もう参加できない。だだっ広い会場を行ったり来たりすることを思っただけでゲッソリする。御時世から始まったオンラインイベントですが、オバにとっては本当に有難いシステムだと思います。リアルの楽しさはもちろんわかっているけれど、身体がついていけない。体力自慢だけが参加できるなんて、アスリートかよ。
二十年ぶりにコミケ参加したアラフォー女性の記事も話題に上がっていましたね。「異世界転生だった」って、そりゃそうだろうな。晴海世代からしたら隔世の感があるし、そんな晴海世代の苦労語りはもはや、年寄りの戦後の思い出話みたいになっているもの。
薄本原稿の入稿・奥付に記された作者の情報・グッズの作成・新刊等のサークル情報発信・イベント参加の手順・当日のサークル配置確認など、アナログ⇒デジタル化によって大きく変化したことはまだまだある。手間も無駄もかなり省かれていますよね。晴海世代がやっていた工程を令和世代にやらせてみたらどうだろう、イヤになること請け合い。Gペンで原稿描いてミスをホワイトで消してトーン貼って表紙はコピックで塗ってノンブル振って封筒に入れて郵便局or宅配に持ち込んで。火を起こして竈門で御飯を炊くとか井戸で水を汲んで洗濯板で着物を洗うといった感があるな。まさに先人の生活。多くの苦労をしても仕上がった薄本が届いた時の喜びは格別ですが、苦労しなくて済むならそれに越したことはないしね。
オラっち、東京ビッグサイトはもちろん、幕張メッセでのイベントも参加せずに足洗ったクチだからさ。パシフィコ横浜は行ってるんだけど、どんな様子だったか全く覚えてないんだよね。晴海の印象が強過ぎるのか。
異世界転生したらリアルイベント参加に耐えられる状態になったとして……いや、そんな異世界はどうかと思うな。単純に若返ればいいだけなんですが、ともかく、同人活動していた年齢に戻ったならば、ビッグサイトで開催されるイベントにベイジャンルでサークル参加、薄本やグッズを出して他サークルさんや読者の方と交流して……想像するとあの頃のワクワク感が甦ってきますが、逆CPからの誹謗中傷攻撃(宗教戦争)を考えると萎えるなあ。
思想が違う者とは関わらないのが平和的。やっぱりオンラインイベントでいいや。