※この記事は昨年11月に入力したものですが「新鮮なうちに（笑）処理したいネタ」を優先したり、ビーダマンシリーズのオンラインイベントに参加したり、スラダン映画が公開されたりと、あれこれやっているうちに出すタイミングを逃してしまい、今まで温存してまいりました。が、次男の引っ越し関連で新たな記事を考える暇がないため、ここで公開致します。つまり、これは昨年の話ということで御理解ください。
最近（でもないか）話題の「着物の買取り」。ふと気づくと多くの業者が参入して、芸能人を使ってわりかし派手に宣伝していますよね。ネットはもちろん、TVCMもやっているし、新聞紙上やチラシもよく見かけるけど、そんなに儲かるものだろうか。リサイクルショップにはちょいちょいお世話になりますが、買取りなんて大した金額にならないし（大したものを持ち込んでいないせいもある）捨てるよりマシという程度で訪れていたわけですからね。
近所のリサイクルショップは着物も扱っていますが、洋服に比べて重量があるし、自宅まで取りに来てくれて尚且つ、リサイクルショップよりも高く買ってくれればこんなにいいことはない。ってんで、古い着物の一部を処分しようと、業者のひとつに連絡をとることにしました。
訪問の日時が決まり、当日我が家にやって来た業者さんは賀来賢人似の二十代イケメン。ふぇ～、こんなに若い人が着物の査定をするんだ、って思いましたね。そもそも若いイケメンを配属しているのは「着物を売るのはオバが多いから」ではないかとも。オバ受けを狙ってのことか。
一通りの挨拶を済ませたのち、和室にあらかじめ用意しておいた着物をひとつひとつ丁寧に査定する賢人氏、手袋をはめて「鑑定団」の人みたい。何か訊かれるかもしれないと、こちらは傍に控えて彼の作業の様子を見守っていたのですが、黙ったままってのも具合が悪いと思ったのか、賢人氏は着物を査定する基準やら、買い取った品がその後どのように扱われるのかを説明してくれました。
彼の話によれば、中古品として出回るのは一部の着物で、リメイクして洋服や和風小物にして売る場合もあるとか。自分でリメイクするつもりで買うお客ってのもいるんでしょうね。現代において着物を日常的に着る人ってのは少なくなっているし、ほとんどの人はフォーマルとして着用するから、成人式用の振袖や結婚式での黒留袖（バルトに着せたやつね）に色留袖、付け下げなんかは売れるけど（よって買い取りの条件も良くなる）小紋など普段着のカテゴリに入る着物はまず売れない、売れたとしても先のリメイク用になるんだそうです。
それにしてもオバ相手に客商売をやってるだけあって、賢人氏の話題の豊富なこと。これ、コミュ障の人には絶対に無理な仕事だよな。着物の話が一段落すると、家族のことや普段観るテレビ番組など、次々に話題を提供してきて、そのうちにオラがよく読書をする、ミステリ物が多いと言ったら、小説はあまり読まないけどマンガなら読みますよと言い出したのです。
「どうですか、マンガは読みます？」
「あ、はい。少年ジャンプとか……今は『呪術廻戦』を」
「ああ、ボクも友達が読んでいて（コミックスを）貸してもらいました。アレは人気ありますよね」
「そうみたいですね」
今の若者なら呪術は知っているだろうと、とりあえずは作品名を出したのですが、そこからが続かない（笑）。いやまさか、じつは昔からのジャンプヲタで、DBやスラダンでは同人誌出してました、なんて初めて会った人に言えっこないじゃないですか（初めてでなくても言えない）。まあ、いくら何でも同人活動はバラさなくても、☆矢から始まってDBの次がスラダンで、幽白やダイ大も嗜んだ、いくらかのブランクののちにコロコロ系にハマった、NARUTOやアイシーも履修済。そんな自分のヲタ履歴、どこまでカミングアウトできるのか？ 一般人相手には呪術、せいぜい鬼滅を話題にするぐらいが関の山、それ以上マニアの域に踏み込んだら絶対に引かれるよね。
当の呪術に関してだって、どこまで話したらいいものか、どう繋げればいいのか、咄嗟の判断が難しい。「人気が出始めた頃はコミックスが売り切れだったんですよ」とか「アニメの再放送も観てました」ぐらいまでならいいけど「来年はアニメ2期が始まりますよね。虎杖悠仁CVの榎木淳弥のファンなんですよ」なんてところまで話しちゃったら、何やこのオバハンとなる。せっかく「会話が続きそうな話題」を提供してくれたのはいいが「人気ありますよね」「そうみたいですね」程度でとどめるしかないわけだ。自分の得意ジャンルの話題に関して、ヲタを披露しないよう、当たり障りのないところで収める難しさを痛感しました。ちなみに、着物の売り上げは家族のランチ代に消えました（笑）。
