灰になるまで腐女子です?

二次元沼にハマった永遠の35歳主腐が同輩を求めて綴る戯言

BAD ENDは難しい①

 ベイバクラスタさんの間で『心中』をテーマにしたアンソロジーを作ろうというやり取りを目にしました。ベイバ二次創作って存外に暗めのネタがやりやすいなとは思うね。現行のダイバは「アミーゴ!」だからノリが明るいし、未視聴だから何とも言えないけどガチも明るい感じがする。それに対して「神」のレッドアイさんやら、超ゼツのあのあたり(笑)は暗い世界も似合う。

 

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CLIPさんで陰鬱な雰囲気のイラストを合成

 心中かぁ……初のオリジナルBL小説では心中ネタを書きましたが、BLはハピエン以外アウトと聞いてからは描かなくなった、というか、今やオリジナルBLに限らず、けっきょくはハピエンという内容ばかり。途中経過では辛いことや悲しいことがあっても、最終的には報われるというストーリーが好きなんで、どうしてもハピエンにしてしまうのですが、これでも字書きを自称しておりますので、BAD ENDに挑戦してみたいという意欲だけはあります。

 もっとも、心中はBAD ENDではない、という意見も。メリーバッドエンド、メリバと称するそうですね(世の流行りについていくのがやっとのオバ)。周囲からすれば不幸に見えても本人たちは幸せ。この世で添い遂げられない者同士があの世で……というのが心中ですから、死は不幸でも、誰にも何事にも邪魔されなくなったことは幸せなのだろうと。

 このあたりの感覚はデリケートなものだな。生きているのが苦しい、状況が良くなる見込みがないどころか悪くなるばかり、他に逃げ道がないのなら死ぬことによって開放されたいという気持ちはわからなくもない。死を選ぶほど深刻な状態ではないにしろ、見込みのなさからくる辛さは多かれ少なかれあるし、何とか逃げ道を探したいけど見つからない現状だしなぁ。

 とは言え、結果的に死を選ぶことに説得力がないと、ストーリーとしてはシラケてしまうから難しさはあるな。主人公たちが状況も心情もどう追い込まれていくのか、その移り変わりをきっちり描かないと、薄っぺらい話になってしまう。読み手が彼らに共感し、それなら死ぬことを選ぶしかない、これで彼らは救われたのだという、ある種のカタルシスを得られる内容でこそのメリバだと思います。

 それではBAD ENDはどうしたものか。とりあえず登場人物全部殺しちゃえとか、主人公がこれでもかこれでもかの不幸を背負うとか、そんな単純なものではないわな。まずは主人公の心情に読者をどこまで入り込ませることができるか、主人公に降りかかる不幸をどこまで共有できるか。その上で理不尽な結末にやりきれない、やるせない思いを抱くようにできるか。これは難解だ、ハピエン書くより何倍も難しい。

 ミステリにも著作があるオラ、そこでは殺人が起きるということが前提で、人死にこそいっぱい書いているけど、登場人物の心情にはあまり入り込まないもの。主題はあくまでも「犯人は誰か」「どうやって殺したのか」「動機は何か」という謎解き、業界用語(笑)の「フーダニット」なので、誰かの死はパズルの1ピースでしかないんだよね。方向性がまったく違うんだわ。

 当事者の生死がかかるといった、最大級の不幸ではなくとも、どことなく不穏で不安定な話というのも書いたことがないので、憧れはありますね。決して不幸ではない、むしろ本人は幸せだと思っているけど、第三者から見ると「この人、ちょっとヤバくない?」って感じのやつ。ベイバクラスタさんの中にはそういった内容のSSを得意とする方もいらっしゃいます。それに引き換え、いやはや、オラってば単純っつーか、ハピエン以外書けない、振り幅狭すぎ字書きじゃん。

 先程サブブログ4で『PROMISEHERO009』の児童文学Ver.を再UPした時「そういや、最初にラノベ系新人賞に応募した時のサブタイトルが覚醒編で、次が飛翔編。(両方の内容を合わせたものが今の作品)三作目は『湯煙旅情編——温泉女将?の名推理——』っつーネタやろうと思っていたんだ」ってのを思い出したオラ。主人公の十文字隼人がアルバイトをしている㈱PHカンパニーで、社員からアルバイトまで従業員全員を慰安旅行に招待するという企画が持ち上がり、みんなで温泉旅館へ泊ったところ、事件が発生……というストーリー。なんじゃこりゃ。コメディの予感しかしない。齢ばかりくってハピエンとコメディだけの字書きなんて厚みがなさすぎ。よし、決めたぞ! 次のオリジナルBLか、二次創作か何になるかはわかりませんが、ハピエン以外のお話に挑戦します! いっちょやったるでぇ! などと言いつつ、このネタは②に続きます。(まだ語るんかい)

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