こんにちは、稀腐人です。前回は腐女子として目覚め、同人活動を行い、結婚によって引退したところまでを記しました。今回はその続きです。
結婚後、男子を出産。幼年期の男児が受ける洗礼といえばもちろん特撮ヒーローですよね。御多分に漏れず、仮面ライダーやスーパー戦隊シリーズにハマりました。平成ライダーシリーズが始まった頃なので、オダギリジョー氏のクウガや玉山鉄二氏が出演していたガオレンジャーを観ていました。
特撮ヒーローについてはまた別のカテゴリに記したいと思いますが、それらと並行して子供当人がハマッたのがベイゴマの進化形、ベイブレード。おもちゃ売り場に並んでゲットしたのを憶えています。
当時コロコロコミックで連載していた『爆転シュートベイブレード』を原作としたアニメの放送も始まり、もちろんチェック。何の気なしに一緒に観ていたワシはそこで凍りつきました。
「この内容、ヤバいやつや~んっ!」
それはまさに、結婚後忘れ去っていた「腐女子へのいざない」でした。主人公・木ノ宮タカオとライバル・火渡カイのアヤしい関係がワシのツボにどストライク。以前はジャンプ系だったけど、まさか児童向けアニメでこんな羽目になるとは。結婚して子供も生まれているのに、今さら何てこと……
しかしながら火がついてしまった腐女子魂、コミックス買いはもとより、子供のためと称して爆ベイ(爆転シュートベイブレードの略)グッズを買い漁りました。今でもお宝として残っています。(帽子を被っているのがタカオ、後方のグレーの髪がカイです)
密かにイラストを描いたり、二次創作の小説を書いたりしましたが、もちろん同人活動の類ができるはずもありません。インターネットは普及しつつありましたが、我が家ではまだ導入されず、爆ベイ好きな方のホームページをチェックするなどといった、魂を慰める行為もできませんでした。
やがてワシの腐女子魂は別の方向に向かいます。薄い本は創れなくとも、プロの作家として、自分の好きな内容の話を創って発表するようになればいいじゃないか。爆ベイの二人を始め、他のコロコロ系作品のキャラからインスピレーションを受けては、彼らをモチーフにした小説を書きました。二次創作ではなく、名前も変えて別の人物として、例えば高校生の学園物などの設定にして。いわばパラレルですね。
爆ベイの他にハマッた作品は後番組として始まった『B-伝説! バトルビーダマン』(略称はバトビー、バトビ)や『コロッケ!』『デュエルマスターズ』(略称はデュエマ)など。
こうしてすっかりコロコロに毒されたワシはそのモチーフストーリーを各BL雑誌が募集している新人賞へ応募。しかし世の中、そう上手くはいきません。応募作への批評から、商業誌が求めるBL話と、コロコロのノリでは方向性が違うと気づき、路線を変えて応募を続けます。既にコロコロからは離れていましたね。
路線を変えたあと、何作目かは応募作中のベスト7に入り、別の雑誌に送った別の作品は準入選まで辿り着きました。が、年齢を重ねるにつれ、各誌が求める作品のコンセプトと、自分が生み出す作品との感覚にズレが生じ、かつてはA評価だったものがB、Cと落ちてきたことから、BL作家になることを断念しました。
それでも諦めきれずに、ミステリや児童文学の公募にも触手を伸ばしますが、これらはさらにハードルの高い分野で歯が立つはずもない。そうこうするうちに子供の受験で忙しくなり、いつしか作家への夢は立ち消え、腐女子魂も衰退してしまったのです。
最初の記事(11/28付)で記したように、子供の大学進学ですっかり手持ち無沙汰になってしまったワシ、今にして思えば、あれは受験という名の同人活動ですね。魂を注いでいたものがすっぽり無くなって、抜け殻になってしまいました。
暇潰しにも限度がある。お金はかけられない。ならばと始めたのが、旧作をWord化すること。爆ベイやバトビの二次創作をしていた頃はワープロを使用していたため、記録媒体(フロッピーディスク)はもう読み込めないし、残っているのは印字した紙だけ。それらを入力し直し、新たな記録媒体(ハードディスク)に残そうと。
そうこうしているうちに懐かしくなって、録画保存しておいたアニメを観てしまったのが運の尽き、だったのでしょうか。
「カイとタカオは罪作りやわ~」
あ~、やっぱ爆ベイやりたい! リアタイで同人活動できなかったのが未だに影響しているというか、拗らせてしまったんですね。スラダンの時のように、薄い本だ即売会だとやっていれば思い残すことはなかったであろうに。そんなわけで、拗らせ古腐女子はWord入力が終わったばかりの、旧作のpixiv投稿へと走ったのでした。
黒歴史をざっと振り返ってみました。ざっとでは済まないほど長いですね。で、いざ腐女子復活したはいいが、周りに同世代と思しき方がおらず、心細くなってTwitterで呟き、さらにブログで呼びかけてみようと思い立ったわけです。
とはいえ、同世代だけにこだわるつもりは毛頭ありません。全世代に向けての発信です。こんなワシに共感してくださる方はぜひ、コメントをお願いいたします。日々楽しみに待っております。★マークを押してくださった方、感謝感激です。今後もよろしくお付き合いくださいまし。
同人活動をしている方は思い残すことのないようにやっちゃってください。事情があって出来ない方も腐らず(腐女子は腐ってると書くが)今やれる範囲でやってみましょう。拗らせて大変なこともありますが、それなりに楽しいですよ。
長くなりました。今回も読んでくださり、ありがとうございました。