前回➁で黒歴史創作物についての紹介を「おしながき」として一覧にしましたが、ここからは各作品についての自虐を込めたコメを記述して参りたいと思います。長編よりも短編からの方が、それでも軽い気持ちで取り掛かれるからいいかなってんで、まずは短編の1️⃣から3️⃣までを取り上げまして、次回からは4️⃣以降をだいたい3~5作品ずつ、その後は長編に移るというやり方にします。で、そもそもはワーストワンを決めるという趣旨だったわけですが、全てのコメが終わってののちに改めて決めようかと考えておりますので御承知おきください。

《短編》
1️⃣手違いから別荘で一緒になった男女三人組が各自相手を見つける都合のいいハピエン物。
さらに詳しく☞ 双葉・弥生・小夜子のJK三人組は夏休みに弥生の叔父が所有する避暑地の別荘を訪れる。が、そこには先客がいた。こちらも高校生三人組(広樹・登・清)で、清の叔母から別荘を借りたと主張。じつは弥生の叔父と清の叔母は夫婦で、それぞれが同時に姪・甥に貸し出したのだった。他に行き場もない六人は二階の部屋を女子が、一階を男子が使用することで合意。ただし、広樹だけは反抗的でひねくれた態度をとる。翌日、意気投合した弥生と登、小夜子と清はテニスをしに出掛けるが、広樹は朝から行方をくらまして姿を見せず、二組CPのお邪魔になるのを躊躇した双葉は別荘で留守番をすると言う。暫くして天気が急変、嵐となる。テニス組は別荘の管理人のところへ逃げ込んだが帰る目処が立たず、一人残った双葉が心細い面持ちで待っていると広樹が戻ってきた。停電で暗闇となる中、屋外に白い影(正体はシーツ)を見た双葉は広樹にすがりつく。これがきっかけで心を通わすようになった二人。めでたしめでたし。
自虐コメ☞ いやもう、ご都合主義のオンパレード。別荘を勝手に貸し出したタイミングが一致するとか、男女三人それぞれが被ることなく相手を選ぶとか、台風レベルの嵐がくるとか、幽霊騒動が起きるとか、展開がベタ過ぎて笑うしかない。それでいて、仲間で避暑に来たのに一人で勝手に出かける広樹の行動がおかしい(どこに出かけたか等の説明はなし)。なんでついてきたんだ? また、出来上がった二組に遠慮するという心情はわかるが、だからといって余り者(笑)の広樹にあっさりなびくヒロイン双葉も妥協MAXで草。双葉←地味でおとなしい、弥生←ボーイッシュ、小夜子←華奢な美少女、広樹←やんちゃボーイ、登←頼りなくて母性本能をくすぐる、清←貴公子タイプの美少年、と、キャラ設定も「あるある」な上に名前が昭和。まあ、そういう時代に書いたんだから仕方ないけど。
2️⃣幽霊になってやってきた片想いの相手の話。
さらに詳しく☞ 高二JKの「私」はクラスメイトのT君に片想い中。夏休み最後の日、自室で宿題の追い込みをしていた「私」の元に真っ青な顔をしたT君が現れるが、何も言わないまま消える。翌日、登校した「私」にT君の友人のK君が、昨夜T君が亡くなったこと、彼が「私」を好きだったことを告げる。
自虐コメ☞ 「私」が一人称で語る、プチホラーでスカスカな内容。こんなん起きたらトラウマじゃん。いくら短編とはいえ、読者が「私」に感情移入ができないまま、とっとと終わる超駄作。
3️⃣不治の病の患者と看護師の悲恋。
さらに詳しく☞ 市立病院の看護師になった森田美鈴は川口志郎という大学生の入院患者を受け持つ。高額な個室を使い、ワガママ放題のお坊ちゃまである志郎に喝を入れる美鈴だが、そんな彼女の媚びない態度に志郎は好感を持ち、心を開くようになる。やがて美鈴も志郎を好きになっていったが、彼は難病である急性白血病だった。病院で人気のイケメン若手医師、沢村行が美鈴にアプローチし、ショックを受けた志郎は自殺を図るが未遂に終わる。志郎の死期が迫る中、美鈴は彼を愛していこうと決意。志郎は彼女に見守られながら短い生涯を閉じる。
自虐コメ☞ うわ~、こんなバッドエンドも書いていたんだ。いや、本人は幸せだっただろうからメリバになるのかも。昔のドラマによくありそうな内容ですね。医療関係の知識なんぞ全くないまま勝手に書いた作品ですが、ちなみに急性白血病、治療方法が進歩した現代医学では生存率の低い病ではないそうです。まあ、昭和のお話で使われる「不治の病」っていったら、白血病か骨肉腫だからね。
5作品くらいやろうかと思ったんだけど、内容がお粗末なだけでなく、時系列や視点移動など、文章を書く時の基本があまりにもなっておらず、3つ読み返しただけで疲れてしまった。まだまだ青臭いJK時代の作品だ、しょーがないね。しかしながら、書きかけのBLやミステリなど、現在ペンディングになっている作品について、再度着手しようという気力が湧いてきたのは不思議なものです。また、次回の④にて引き続き突っ込んでまいりますので、宜しくお付き合いください。
