このカテゴリを設定したのち、小学校〜高校くらいまで記憶を遡り、自身の思い出からネタ探しをしたんだけど、これはというものが出てこない。あれ? こんなにパッとしない、面白みのない青春だったっけ? インパクトのあるエピソードが皆無。インパクトにこだわらなければNL絡みなどでそれなりにあるのだが、そんなの読まされてもつまんないやね。もっともオラの場合、大学からが本番のようで、高校時代の強烈なネタを独占していたのはマブダチHだった。
つーことで、シリーズ3回目、今回はオラの親友であるマブダチHに関する昔話です。もちろん当人に「ネタにしていいよ」と許可を得ましたよ。題して「マブダチHの駆け巡る青春」。
エピソードその1☞ オラたちが通う高校は自転車通学の者が大半でした。男子学生の制服は学ランで、雨の日は上着とズボンに分かれた雨ガッパを着用していましたが、女子の制服はジャンパースカートとジャケットで、雨ガッパもスカート用のワンピースタイプ。スカート部分を留めているのがファスナーではなくスナップなので、隙間から雨が入るため、濡れたスカートで過ごすのが不快でしたね。
さて入学当初、借家住まいだったH一家。やがて家を新築したのですが、その新居は学校からかなり遠くなり(4km程だったのが10km近くに)それでもチャリで通い続ける根性の持ち主Hは通学の長距離移動の負担減を考えて男子仕様に。体育の授業で使用するジャージで登校、さらに雨の日は男子用の雨ガッパを着るという手段を取ったわけです。制服は女子更衣室に置き、登校するとそこでジャージから制服に着替えるという寸法。ところがある日、女子更衣室に泥棒(変質者だろうね)が侵入し、置いてあったHの制服が盗まれてしまって大騒ぎ。
「その制服って見つかったんだっけ?」
「見つからないよ~。体育でもないのにジャージで授業受けたよ」
盗難以降の顛末が思い出せず当人に確認したのですが、制服はとうとう見つからずじまい。親戚から譲り受けたらしく制服を二着持っているというクラスメイトに一着譲ってもらって、事なきを得たらしい。
エピソードその2☞ ウチの高校に限らず、夏休みの期間中に各運動部が夏合宿を行なう学校はあったでしょうし、感染症流行前だったら現代でも行なわれていたのでは。ただし、設備の整ったスポーツ施設などではなく学校の、それも学生会館のような専用施設ではない、校舎や体育館、武道館等を利用するとなると、どうなんだろ。そう、今では考えられないことでしょうが当時、各部が交代で、学校での泊まり込み合宿を行なっていたんですよ。
Hは女子卓球部の部長を務めており、その年も合宿遂行。家庭科室で食事の支度をし、武道館の柔道部が使う畳の上で就寝。もちろん風呂やシャワーはなし。今ほど地球が温暖化していなかったとはいえ、夏はそれなりに暑い。そこで取った手段は……
「下着でプールに入った」
「えっ……ええぇぇぇぇぇ~っ?!!!」
夜のプールに部員一同で飛び込んだというのですが、なんで夜間に、勝手に出入りできたの? しかも女子高生が下着姿って豪快、つか無防備すぎる。それが通用した時代だったんですねぇ。いやはや。
エピソードその3☞ 仲間内で手編みがブームに。オラは縄編み、Hは毛糸の色を変える三色使い(ライトグレー、グレー、ブラックの三色だったと思う)の編み込みのベストに挑戦しました。ところが完成後、編み込みの順番をミスって柄が間違っている部分を発見したHは今さらほどいてやり直す気にもならず「間違った箇所を鉛筆で塗る」という驚きの行動に出ました。たしか、グレーの糸が入る部分にライトグレーを使ってしまったので、塗ってグレーにしたんじゃなかったかな。鉛筆で、と聞いた時には爆笑しちゃいましたよ。
ところで先日、会社にて、黒タイツのふくらはぎの部分が破れているのを発見したオラ、予備を持っていなかったため、穴から見える肌を黒いマジックで塗って誤魔化すという手段に出ました。これ、毛糸を鉛筆で塗るHとどっこいどっこいだね。
とにもかくにも毎度ネタを提供してくれるHのお蔭で楽しい高校時代が過ごせました。もっと色々あったと思う、思い出したらパート2をやりますね。